コラボレーションツール普及の課題(1)

コラボレーションツールを導入しても、それを普及させることは大変です。

通達や申請、会議室予約などの機能は業務に必須なので使われていくでしょう。しかし、ソーシャル機能はなかなか利用されません。どの企業でも普及に腐心しています。

弊社でも活発に発信する人は1割いるかどうか、残りの人達は見てはいるけど発信はしない、中にはほとんど利用しない人もいる……といった状態です。ツールを導入したからといって、それだけで全員が活発にソーシャル機能を使って発信することはない、と肝に銘じておく必要があります。

では、どうしてソーシャル機能は利用されないのでしょうか?利用頻度が低い方に使わない理由を聞いてみると次のような意見が聞けました。

「間違ったことを書いてしまうのではないかと心配で……」
「炎上が怖い」
「読んではいるけど発信は……(恥ずかしい?)」
「上司の目が気になる」
「必要性を特に感じないなぁ。メールがあるので使わなくても問題無い。」

うーむ。発信への抵抗はとても強いようです。しかし、次のような意見もありました。

「ソーシャル機能を利用していくには、利用する私たちが大人になる必要があるのでは?」

ソーシャル発信

そう、いろいろ心配することはありますが、プライベートで利用するFacebook や Twitter とは違ってコラボレーションツールはあくまで社内システムです。確かに様々な考えの人が存在しますが、同じ目標を持って働いている仲間が集まっているのです。

もちろん自分の発信に責任はついてきますが、それほど炎上や間違うことへの恐れを抱く必要はありません。私たちに必要なのは大人としての心遣いのある対応だと思います。

メールとの使い分けは課題です。確かにメールでもコミュニケーションは可能です。ただし、メールではその内容は当人同士だけにしか伝わりません。そのため、周りの人が情報を共有したり、フォローしたりできません。また、メールはソーシャル機能と比べるとやりとりするスピードが遅くなります。

どちらが必要・不必要というのではなく、メールとソーシャル機能を賢く使い分けていくことが大切です。

普及は確かに課題ですが、私はそれほど心配する必要はないと考えています。新しいツールに慣れるには時間がかかりますが、一昔前のメール普及時の電話や FAX との住み分けと同様に、ソーシャル機能も自ずと住み分けされていくと思うからです。

全員が活発に発信しなければ導入の意味がないのか?というとそういうことはありません。
読んでいるだけの人が半数をしめていても有益な情報は多くの人と共有されていきます。
次のような利点を活用できるのでは?と利用者から意見がありました。

「帰属意識を持たせられる」
→多くの社員が社外で業務を行っている為、コミュニケーション不足に陥りやすい組織の場合、「同じ情報を知っている」ということで連帯感を持ちやすくなる。

「周りがフォローできる」
→社員が数百人もいれば、自分が悩んでいる問題へのヒントや回答を持っている(または持っている人を知っている)人がいる。

「スピードが断然早い」
→いつでも、どこでも、すきま時間に情報に触れられる。外出中でもアクセスできる。

コラボレーション(ソーシャル)ツールは導入して終わり、ではありません。その利点を活用しようという意識をもち、継続的に利用を促進してはじめて効果が出てきます。

そのためにはワークスタイルの変革が必要になるケースもあるでしょう。その時、組織として変革を許容することで新しいワークスタイルが確立でき、さまざまなバックグラウンドを持つひとりひとりの社員の力を合わせることができるようになると私は信じています。

今回は、コラボレーションツールの普及への課題について話をしました。
次回は、より普及させていくためのアイデアの話をしたいと思います。

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