花のコンシェルジェ

3月のおすすめ アネモネ

パッと鮮やかに美しい色彩に心ひかれます。
その姿は多くの美術品にも描かれているだけあって、絵画を見ているような感覚にもなります。

イギリスではwindflower(風の花)と呼ばれていて、早春の風が吹くころに、風の力をかりて花を咲かせるから、とか、種が風に乗って遠くまで運ばれて花を咲かせるから、などの様子からこの呼び名がついたそうです。また、ギリシャ語の「風」をあらわす「アネモス」に由来するとも言われていて、風にまつわるお話がいくつかあるようです。

さて、この色鮮やかな花びら、と思っていたもの、実は咢片なんです。花は真ん中にある、ポコッとしているところ。
アネモネ1
<真ん中がお花。咢片が散っても残ります。>

チューリップと同じように、光の加減や温度の差で、小さなつぼみのうちから開いたり閉じたりを繰り返し、大きな輪(りん)になっていきます。花の向きも変わったり茎が伸びたり、日々いろいろな表情で楽しませてくれます。

ただ……今回は残念なお知らせが。このアネモネさん、食用としてのお楽しみはかないませんでした。毒性があり、誤って食べてしまうと胃や腸がただれてしまいます。さすがの食いしん坊も今回ばかりはあきらめようと思います。

ちなみにラナンキュラス。こちらも今が旬でキレイですが、アネモネの仲間で同じ毒性を持っています。それからスイートピー。すっきり甘い香りが美味しそうなんですが、毒性のアミノ酸があって、こちらも摂取してしまうと頚椎麻痺を起こしてしまうとか。驚きですね!
(え?そんなしょっちゅうお花食べないでしょって?? ですよね。ついつい食いしん坊目線でごめんなさーい)

春の風、そよそよ揺れるアネモネ……あたたかい空気がほんわり漂ってきますね~♪

★原産…地中海、ヨーロッパ南部
★花言葉…赤:君を愛す 白:真実 紫:あなたを信じて待つ ピンク:待望 青:堅い誓い など
★出回り時期…1月~3月
★日持ち…1週間前後
★飾るンポイント…浅目のお水でOKですが、お水をよく吸うのでお水を切らさないように注意です。なるべく涼しいところの方が長持ちします。

 

アネモネ3
<変わった咢片ですね。>

⑤⑥   
<単色でシンプルに。>

アネモネ8
<一輪でも存在感があります。>

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