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「組込みエンジニア」特集② ものづくりエンジニアの現場を「人気急上昇の定食屋」に例えると…

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新しいものを作ることを優先するため、品質確保に時間と労力を割けなくなっている」
「仕事の効率が悪くなり、生産性が下がっている」

自動車業界や家電業界など、ものづくりエンジニアの開発現場は、こうした課題に頭を悩ませているところが増えているようです。これらの課題は、なぜ発生するのでしょうか。開発現場を「町の定食屋さん」に例えて説明してみましょう。

Set of six heads of chefs

とあるオフィス街に、定食屋さんがありました。
「秘伝のソース」「新しいメニュー」が評判を呼び、定食屋さんは人気店になりました。

気をよくしたオーナーは、次々に新しいお店をオープンしました。それぞれのお店は、所属する職人さんが切り盛りし、秘伝のソースを使った新メニューが続々と登場。定食屋さんは大繁盛、職人さんは大忙しです。

新店オープンが続いて職人さんが増えると、自分が使いやすいようにいろいろなものをソースに入れてしまう人も出てきて、ソースは混じり物だらけになってしまいました。いつ誰が何を入れたか、情報が共有されていないソースはどんどん使いづらくなりますが、それでもゼロから作るよりは手間がかからないので、職人さんたちはそのソースを使い続けます。

以前は待たされないと評判だった定食屋さんは、味付けに時間がかかるようになり、調味料の入れ忘れにぎりぎりで気づくという危ないケースも増えてきました。誰もが、もう一度、新しいソースを作ってちゃんと管理したほうがいいと思っています。

でもそれを誰も言い出さないのは、忙しくて手が回らないからであり、自分のやり方で調理したい職人さんたちが議論をしたがらないからでもあります。そして最大の理由は、大きなミスなく何とかなってしまっているからなのです。

しかし、このままでは新メニューの味が落ちたり、待たされるのを嫌った客足が遠のいたりして、お店はうまくいかなくなってしまうでしょう。

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…職人さんはエンジニア、秘伝のソースは開発環境やソフトウエア、新メニューは新しい製品です。

このような問題は、さまざまな職人の手によって作られた“結果”である“ソース”のみが人手を渡って使われたことにあります。ソースが“何を目的”に、“どのような考え”で作られているか、という知見が引き継がれていないのです。

同じように、組込み系ソフトウエアの開発現場でも、開発した結果であるソフトウエアや開発環境を再利用して新しい製品を開発するものの、その知見は引き継がれないため、間違った使われ方や効率の悪い利用がなされることで、品質と生産性の低下を招くのです。

それを解決するのが「モデルベース開発」です。モデルには、そのソフトウエアが“何を目的”に“どのような考え”で作られたか、という知見が含まれています。

【株式会社エクスモーション】は、モデルベース開発の導入支援を行っていますが、生産性向上と品質担保に有効なこの手法も、取り組み方を間違えると新たな問題が発生してしまうと警告しています。

次回は、モデルベース開発におけるメリットと懸念について紹介します。

【公式サイト】
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