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現場の取り組み

情シス野郎チラシの裏【4】 クラウドへの移行(後編)

現場の取り組み

今回もクラウドのお勉強である。

クラウドへのサーバー移行を考える場合、AWSに限らず大まかに2つの手法が存在する。

 

1.既存サーバーをまるごと移行する。

既存サーバーのOS自体を仮想イメージとしてエクスポートし、クラウド環境へインポートする。

2.新たに構築し、データや設定のみ移行する。

OSやミドルウエア、アプリケーションを新規にセットアップした後、データ等を移行する。

 

簡単に言えば、「持っていく」か「作り直す」の何れかを選択することになる。

Cloud computing

 

1の「持っていく」を選択するケースは、

・設計書不備等の理由により「作り直す」ことが困難

・「作り直す」と明らかに工数がかかり過ぎる

などである。

 

2の「作り直す」を選択するケースは、

・OS等の定年退職(サポート期日)が迫っている

・そもそも仮想化されておらず、エクスポートすることが出来ない

など。

 

作業工数的には圧倒的に 1.「持っていく」 < 2.「作り直す」 である。

まずは1.「持っていく」を検討し、OSがサポート切れ間近の場合など、

特別な理由がある場合のみ、2.「作り直す」を選ぶのがベスト。

 

なおサポート切れについてだが、

Windows2003Serverが2015年、

SQLServer2005は2016年に定年をお迎えになる。

セキュリティーリスクがあるため、間違っても再雇用などせず、潔くお別れすべし。

 

このところ某社製OSやミドルウエアは定年の連続である。

だが決して呪うことなかれ。

古い製品のツギハギは、すっぱりやめた方が建設的である。

ソフトウエア提供会社には、新しい製品に力を入れてもらおう。

サポートコストが減った分、他の製品が安くなるかもしれん。

 

 

さて、1.「持っていく」作業の方が工数的に少なく済む、とは言っても、

EC2インスタンス作成のようにマウスで画面をポチポチするだけでは出来ない。

AWSコマンドラインツール(CLI)をダウンロードし、PCに適切に設定した上で

正しいコマンドを実行する必要がある。

 

コマンドとか「めんどくせぇなオイ」とお思いだろうが、AWSを利用するにあたり、

AWSCLIを覚えるメリットは非常に大きい。

Windowsであればタスクスケジューラと連携させることで、運用シーンにおいて

可能となる処理が飛躍的に増える。代表的なところで、

・利用時間外の停止

・定期自動リブート

・定期イメージバックアップ

など、管理コンソールから設定出来ないようなことが可能となる。

 

残念ながら現時点では、Webや書籍を含めて日本語の技術情報が少なく、敷居はやや高いが、

今のAWSの勢いからすると今後ガンガン増えていくのではないだろうか。

 

 

さて、「クラウド」という男前な名称で呼ばれてはいるが、誤解を恐れずに言えば、

「インターネットで接続可能な、どっかのネットワークに設置された外部仮想サーバー環境」である。

 

ネットワークセキュリティーはどう考えるか。

バックアップはどうするのか。

そもそも保存したデータの漏えいや紛失時の保証はどうなってんのか?

 

情報セキュリティーに関わる上記のような事項は、しっかりと検討する必要がある。

ということで、次回はクラウド問わず、情報セキュリティーについて書き散らかします。

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