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現場の取り組み

情シス野郎チラシの裏【34】 オフィス移転(前編)

現場の取り組み

当社はこの2月、本社オフィスを移転した。
移転先は立地抜群の新築高層ビルである。

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これまで出来ていたことが出来るだけでは大失敗だ。
高級素材を使いました、味は変わりません。では笑えない。超一流の寿司ネタを渡された場末の板前の気分とはこういうものだろうか。

とにかくオフィス環境の課題を解決し、働き方改善に導く仕組みを考えるべきである。普段から使用しているオフィス内部の大規模な見直しというのは、こういった機会でもなければなかなか難しい。

1年以上に渡り、何十回も繰り返し打合せを行った。

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移転効果の評価は済んでいないが、今回は情報システム部門の視点でオフィス移転を振り返り、新たに分かったこと、実感したことをお伝えする。

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まず注意すべきことは、オフィス構築は想像以上に調べることや、決めることの多いプロジェクトであるということだ。

例えばサーバールームの空調の数や選定一つ取っても、稼働予定の機器類の総電力から発熱量を算出する必要がある。

キャビネットの配置は防火シャッターやスプリンクラーの位置を図る必要があるし、選定については収納物の総量を測ったうえで選ぶ必要が当然ある。ドアのデザインや機能も部屋の目的や用途によって考えないといけない。

他にも、電話やインターネット回線の種類や引き込み位置の決定、各業者の工事日程の決定、これらは複数業者や移転先ビル側との調整が必要となり、なかなかに手間がかかる。

こういった細かい調査や作業、決め事の積み重ねがオフィス移転そのものである。

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プロジェクトメンバーの人数が少ないとそれぞれの負担は想像以上に大きくなり、通常業務に影響を及ぼすのは間違いない。

可能であれば、取りまとめ出来る範囲で現場を含んだWGを組み、本来の目的から逸脱しないように意見を取り入れながらも作業を割り振って進めるのがベストだと思う。

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さて、今回我々が掲げたスローガンは、
・(外出先や常駐先から)戻りたくなるオフィス
・(当日の業務に合わせて)柔軟に働き方を変えられるオフィス
の2つである。

戻りたくなるオフィス」についての目標は以下の通り。
・顧客先から一時的に帰社した社員が働きやすい環境であること
・自社に誇りや興味を持てるオフィスであること

次に「柔軟に働き方を変えられるオフィス」については以下の通り。
・配線や席など物理的な制約に囚われないこと
・必要以上に部門内でクローズされず横断的なコミュニケーションが取りやすいこと
・ただし集中すべき時には集中できるオフィスであること

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さらに席数削減などのコスト面での対応も含めて検討し、以下のようなオフィスとなった。

・誰がどこに座っても良いフリーアドレス
・デスクトップPCを全面的にノートPCに置き換え
・有線LANの廃止、全面無線LAN化
・社内向けのミーティングスペースを各所に設置
多様多種の業務デスクを設置
リラックススペースのようなロングソファー席を2カ所に設置
・会議室のモニタにPC画面の無線投影が可能
・交通系ICカードでの買い物が可能な自販機と菓子販売機を設置

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そして実際にこの2月からこのオフィスで業務が開始されているわけだが、2ヶ月弱で実感できたことを以下に記載する。

1)フリーアドレスはテンションを上げ、さらに新しい発想を産み出す。

煮詰まった時に一服入れることで発想が変わって「あーそかそか、この手があるか」となった経験は誰にでもあると思う。同じ景色を見ていると思考が硬直化してしまうのかも知れない。

毎日違う席に座ることで少しアガった気持ちで仕事に取り組むことが出来るし、昨日思いつかなかったことを今日思いつかせる仕組みがフリーアドレスである!(断言)

もちろん席が変わることで会話を交わす相手が毎日変わり、新しい関係や発見が産まれるメリットもあるが、実感として前述の効果がとても大きい。おれが疲れているから、というわけではないと思いたい。

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2)無線LANは超有能

最初に言っておくと、おれの自宅PCは有線接続である。

超リアルタイム性が求められるストリーミング鑑賞やネットゲームはどうしても無線では不安だし、何より目に見えて配線されている安心感が欲しいものだ。

ところが、実際にオフィス全面無線LANにしてみると、ノートPC一つあれば社内のどこに行ってもネットに接続されていることがどれだけ幸せなことか、心が打ち震えるくらいに便利であることを実感した。

さらに安定性についても、実は最初のうちはそこそこ通信トラブルが発生すると覚悟していたのだが、これまでほとんど発生していない。

100台程度のPCが4台のアクセスポイントに常時接続されている状態だが、速度も全く遅いと感じない。むしろ速くなったかと思うくらいである。もちろん基幹部分のスペックは変わっていない。

断言しましょう。

信頼出来る無線機器でしっかり負荷分散サーベイランスを行って構築すれば、無線LAN起因による通信問題は発生しません!

さよなら有線LAN。

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続きは次回、実感と同時に苦労した点をお伝えする。

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