ICT活用の新たな取り組み「単身高齢者あんしん見守り」実証事業をご紹介!
サービスを広くユーザーに提供する前に、限定された範囲ながら実際の場面で利用していただき有効性を確認することを実証実験といいます。ソルクシーズでも「自治体との協業による実証実験」に取りくんでいます。
2019年8月に、福岡市と福岡安全センター株式会社から発表された「ICTを活用した単身高齢者あんしん見守り」は、ソルクシーズが開発した高機能センサーによる見守り支援システム「いまイルモ」を活用した実証事業。
ICTを活用することによって、地域における見守りの負担を軽減し、ひとり暮らしの高齢者の不安感を払拭することを目的としたプロジェクトです。
担当者のSさんに、「いまイルモ」が採用された理由を聞くと、こんな答えが返ってきました。
「高齢者の行動データの取得、生活状況の把握、居住空間の温度・湿度管理などが実現できるシステムといった機能性を評価していただきました。
このたびの実証事業は、ICTとコールセンターの連携によって、安否確認と緊急時の対応を行う取り組みなので、コールセンターの負担を軽減することは重要なテーマだったのです」
実証実験の内容を、簡単に紹介しましょう。
温度、湿度、照度、人の動きを感知するセンサーが着いた「いまイルモ」を、対象者の自宅に設置。安全センターには、センサーが取得したデータが常時配信され、温度、湿度、照度が設定された基準を超えるとアラートが出されます。
警報を受けたセンターの担当者は、電話や駆けつけなどで安否確認を実施。それぞれの状況に合わせた適切な対応を講じるといった流れになります。
九州にて見守り業務を委託されている福岡安全センターは、コールセンターを活用したサービスを提供している企業です。
毎日、1週間、1ヵ月など、さまざまな単位で安否確認を実施しているのですが、架電がない期間にどう過ごしているかがわからず、事故や病気に対する予防措置ができないのが課題でした。
このたびの事業では、電話による聞き取りだけでは実現できない「次世代の見守り」のあり方を追求しています。
日常の安否や温度・湿度異常などの状況をリアルタイムで感知できる「いまイルモ」が果たす役割は大きく、離れて暮らす家族がスマートフォンで生活状況を確認できるのも評価されています。
「ICTを活用した単身高齢者あんしん見守り」における実証実験の期間は1年。実施後に、対象者にアンケート調査を行い、今後の見守りのあり方に活かしていくことになります。
「機能だけでなく、知名度やシステムの信頼度、使いやすさも選ばれた理由だったようです(Sさん)」。
今回の取り組みで成果が出れば、今後も高齢者が増え続ける地域で、「いまイルモ」を活用した実験が行われる可能性があります。
より安心に、より使いやすく。サービスのクオリティを向上させる取り組みに、ゴールはありません。