ビジネス交渉力について2020年にも聞いてみた(その1)
「ビジネスパーソンお一人おひとりの【困りごと】を解消するための役に立ちたい!」ということで、スキルについての知見豊かな会社に突撃インタビューを試みたのは、ブログ開設2年目(2016年)のこと。
交渉術についてインタビューにご協力いただいた「株式会社NRIJ」からのメルマガを購読し続けていた2020年のある日、「メルマガ発行400号です」との文字が、、、。
※NRIJは、英国PMMSコンサルティング・グループによって開発された戦略的交渉力研修プログラム「NRI(ネゴシエーション・リソース・インターナショナル)」の国内唯一のオーソライズド・ライセンシーです。
さっそく、お祝いメッセ―ジをNRIJのメルマガ担当者に送ったところ、「何かコラボをしてみましょうか」という話になり、NRIJメイン講師でもある観音寺社長が、私の質問に回答してくださいました!
この質疑応答はNRIJが月2回発行しているメルマガでも公開されます。今回は特別に許可を得て、このブログでメルマガQA全文を紹介します。
今回は2つのQAを紹介します。
1.人(相手)に自分の要求を伝えるのが苦手です。交渉なんてしなくても、生きていけるのではないですか?
はい。交渉しなくても生きていけます。ただし、交渉すれば、周りの人のサポートが期待できます。すると、もっと楽に自分の望みを叶えたり、良い人間関係をベースにした豊かな人生を過ごすことができると思いませんか。
多くの日本人は、必要以上に相手からノーと言われるのを嫌がる国民性を持つため、要求ごとを口にするのが苦手です。
要求ごとは口に出さないと相手は分かりません。自分でノーを出さずに、気軽に要求ごとを口に出す習慣を身につけましょう。
それには、相手を敵ではなくパートナーだと思うことです。パートナーなら気軽にお願いしたり、相談したりできますよね。
外交問題や法廷での折衝は、争いごとですから丁々発止とやり合う敵対関係ですので、双方が神経を擦り減らします。
しかし、日常生活やビジネスでの交渉の多くは、争いごとではなく、両者間の問題や課題などを相談し、双方が納得・満足できる解決策を考えることです。
気軽に要求を伝えるには、たとえば相手と会う前に「何十年来の友ともうすぐ会える。楽しみ」と念じながら高揚感を高めます。
そうすれば緊張感が解かれ、あなたの素晴らしい笑顔としぐさで、相手の好感を得ることができるでしょう。
礼儀正しいフランクさで、気軽に相手に要求を伝えましょう。
2.私はせっかちです。そんな私でも辛抱強く交渉を続けられるようになるには、どうしたらいいですか?
せっかちな人は、早く相手を説得して結論を出そうという気持ちが強すぎ、相手の話を「上の空」でしか聞いていません。
相手の話を最後まで聞かずに相手の話を遮り、結論を急ぐ性癖があるため、相手も納得・満足できるような合意ができません。
交渉上手な人は、話し上手ではなく「聞き上手」な人です。
相手のニーズ、ウオンツ、本音などの情報をしっかりと聞きだせれば、的確な提案をすることができ、相手と快い合意ができます。
そのためには「傾聴」することです。
傾聴とは、相手に関心を持ち相手の話を一生懸命に聴くことです。つまり、相手の話に100%耳を傾けている状態を言います。
傾聴のポイントとしては次のものが挙げられます。
1.的確な相づち、うなずき、驚きを持って聞く
2.相手の言葉(キーワード)を繰り返す(オウム返しテクニック)
3.相手の言葉を要約して繰り返す(これもオウム返しテクニック)
4.適切な質問を入れて相手の話を引き出す
5.相手の話を遮らない、話の腰を折らない、批判しない、アドバイスをしない、意見を言わない
傾聴は交渉でもコーチィングでも、こちらの目的を達成するための不可欠なスキルですので、今後は「聞き上手」に徹しましょう。
次回は『良い「したたかさ」』『拾う神あり』を紹介します。
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