Keep distance (距離を保つ)
会社内「英語部」の部長であり、目下、日英翻訳を勉強中の“れい”です。
この特集では、学習中に出会った“大人として覚えておきたい”英語表現を紹介していきます。
今回の記事は「keep distance」を紹介
意味 距離を保つ
新型コロナウイルス対策として、Keep distance. 「人との距離を置こう」 というメッセージとともに特別バージョンの企業ロゴをアウディやマクドナルドなどが発表したことが話題になりました。
「菜緒さん」もブログサイトページ上部に表示される期間限定アイコンを作りました。
いつもはこのようにくっついている「そるくん」と「あんどくん」ですが
今は距離をとっています。
もっと詳しく(辞書の説明)
広告ではインパクトを強めるため語数を減らしていますが、一般的に「距離を置く」という意味で使う場合、
・keep one’s distance
・keep ○○ at a distance
というふうに書きます。安全のために何か(誰か)から距離を置く、という場合に使います。
物理的・心理的、いずれの場合も使えます。(身を守るために)誰かと親しくなるのを避ける、というときにも使える、というわけです。
例文
Keep your distance!
「近寄るな」
You should keep him at a distance.
「彼とは親しくしないほうがいい」
類似表現
・keep one’s hands off
「触らない、手出ししない」 という表現があります。
自分が時間をかけて作ったガンダムのプラモを触られそうになったら
Keep your hands off my GUNDAM !
「僕のガンダムに触らないで!(壊れちゃうから)」
と言ったり
刑事ドラマでライバルに向かって
Keep your hands off my case.
「私の事件に手を出さないでくれ」
なんて言ったりできます。
関連表現
新型コロナウイルス対策の話に戻ると、social distancing という言葉も見かけます。感染病の拡大を防ぐために意図的に人と人との物理的距離を保つことを意味します。
飲み会やイベントなど社交的な集まりを避けて距離を置くというニュアンスが込められているため、social(=社会的な、社交的な)という語が使われています。
しかし、SNS(Social Networking Service)なんてものがある現代では、物理的な接触の回避のみをさすために physical distancing という表現が使われるようになってきているようです。(physical=身体の)
distancing ではなく、social distanceと言ってしまうと、「特定の個人やグループを排除する」という社会学用語になってしまうので注意が必要です。
ちなみに、socialに似た言葉として、societalという単語があります。いずれも「社会的、社会の」という意味を持ちますが、「社交的」という意味はsocialのほうにしかありません。
societal background 「社会背景」
societal problems 「社会の問題」
といった固い表現をするときにふさわしい単語です。