(第5回)組織活性力
「ビジネスパーソンおひとりおひとりの【困りごと】を解消するための役に立ちたい!」ということで、スキルについての知見豊かな会社に突撃インタビューを試みました。
目の前の課題に真剣に向き合うみなさんにとって、ささやかでもお役にたてる記事になっていればうれしいです。
第5回は、【組織活性化】についての悩みを解決するため、「ワークライフバランス認定企業」である「エス・エー・エス株式会社」※の三原さまに質問をしてきました。
※「エス・エー・エス株式会社」 は勤怠・給与・人材管理等のソフトウェアとサービスを提供している会社です。
ソルクシーズグループでも取り扱っている 、WEB勤怠管理サービス:【勤労の獅子】
【10の質問】
●会社について
1.会社の基礎データを教えていただけますか?
今から約20年前の1995年10月4日に、当時エンジニアとして活躍していた代表の青山が設立した会社です。システムソリューションサービス、クラウド製品サービスを手掛けており、昨年度の年商は約13億円でした。従業員数は関連会社を含め、116名で、平均年齢は34歳です。
2.貴社サイトの会社案内に“異例の”福利厚生と書かれています(笑)。どんなイベントや施策があるか教えてください。
代表の青山は「従業員が幸せになることが、会社経営上最大の目的」と常に考えていますので、多様な感覚を持つ従業員それぞれの満足度を上げようとしており、福利厚生は日々増え続けています(笑)。
プライベートの満足度を上げてもらうためのリフレッシュ制度や、自己研鑽を支援する資格取得補助制度など、たくさんの法定外福利厚生制度が存在します。
イベントとしてもっともインパクトがあるのは、“家族も一緒の社員旅行”ではないでしょうか。毎年開催される社員旅行ですが、5年に一度は海外旅行になります。しかもそこでは家族分の旅費は会社が全額負担しますから、家族の多い従業員も安心して参加できます。
福利厚生をはじめとする会社の取り組みとして当社に特徴的なのは、原則として“ボトムアップ型”であることです。意見や案を出し、実際に進めていくのは、一般社員をはじめとする従業員全員です。“言われたからやる”のではなく、積極的かつ自主的に従業員一人ひとりが会社の取り組みを進めますから、責任感と愛着が日に日に高まっていきます。
3. そのなかでも「これはウチにしかない、珍しいと思う」施策を教えてもらえますか?
従業員の発案で始まったもので面白いと思うものの中に、“社内清掃”があります。
毎週水曜日に本社勤務メンバー全員で社内の清掃を行っているのですが、職位に関係なく全員で取組むことで一体感を味わっています。
4.充実した福利厚生を従業員に提供し続けるには、推進活動にあたってTopの関与というのが重要と考えられます。青山社長は具体的にどんな関与をなさっていますか?
まず代表の青山自らが発案・発信・体現しているため、従業員に対するインパクトは絶大です。
(社長が率先して社内SNSに情報発信されている様子)
5. 「ワークライフバランス認定企業」に認定※されたことによる効果は実感されていますか?
採用募集への反応が上がりました。募集広告だけでなく「ワークライフバランス認定企業」という切り口からも当社にアクセスしてくださる方が多くいらっしゃいます。このようにアクセスしてくださる方は当社への理解度が高いため、採用に結びつく可能性も高いと感じています。
※「ワークライフバランス認定企業」認定実績
平成22年に長時間労働削減取組部門で東京都ワークライフバランス認定企業に、平成23年には働きやすい職場環境づくり部門で港区ワークライフバランス推進企業認定をいただきました。
●「ワークライフバランス」推進の工夫について
6.担当者として施策を運用していく上でのご苦労はありましたか?
推進活動をはじめた当初は、管理部主体で行っていました。ある程度までは上手く進められていると感じていたのですが、途中で管理部だけで対応することの限界に直面しました。
開発に携わるメンバーがほとんどの当社にあっては、開発の現場を知るメンバーの意見が重要です。そこで管理部メンバーだけでなく、全従業員から有志を募り、【ワークライフバランス推進チーム】ができました。
7.組織図に書いてある「○○推進」ってそのことですか?
【ワークライフバランス推進チーム】と同様に、全従業員から有志で参加メンバーを募り社内の活動に取り組んでいます。組織貢献も重視する当社では、こういった推進チームにおける活動も評価の対象になっています。
現在【スキルアップ推進】【ワークライフバランス推進】【変革ビジョン推進】というチームがあります。
8.ワークライフバランスの施策と本業が上手くコラボしているように見えますね。
多様な働き方を模索する中、世間的にも注目の高いテレワークの導入により、業務ソリューションを提供するクラウド事業部の提案にも役立ちました。
9.ワークライフバランス推進担当者として、ふだんから心がけていることってありますか?
まだ若い従業員が多いため、これまでにはなかった意見・課題が出てくるものと心得ています。新たな意見・課題が出てきた時には、それが難しい内容であったとしても、前向きに可能性を模索していきたいと思っています。
10.業員数が増えてくると会社への帰属意識も薄まってくる、ということがこれから懸念されるところだと思いますが、そこについてはどう考えていますか?何か対策を考えたりしていますか?
代表の青山は日頃から「メンバーが何倍になってもこのノリで続けて行きたい!」と申しております。トップの強い想いは従業員に浸透しており、従業員同士の発言・行動にも作用しています。従業員数が今より増えたとしても、長年かけて定着した文化によって維持できるのではないかと感じています。
インタビュ-に伺った際にエントランスにあった「マーライオン」型の小物。前出の海外社員旅行で買ったものを社長が置かれた、とのこと。ちょっとした遊び心があるオフィスは居心地がよかったです。