5分でわかる!新時代のITエンジニアお仕事カタログ【VRエンジニア】
AI、VR、自動運転など、新しい技術の進化がめざましいIT業界ですが、最先端の領域ほど、開発スキルのあるエンジニアが不足しているのが現状です。それぞれの領域において、どんな技術者が求められているのでしょうか。
新時代のITエンジニアについて、仕事の中身や将来の展望を紹介するお仕事カタログ。第1回は「VR(仮想現実)エンジニア」です。
2016年から市場規模が拡大してきたVRは、2019年以降に急速に成長すると予想されています。「IDC Japan」が2018年6月に発表した「世界AR/VR関連市場予測 」によると、2017年~2022年の年間平均成長率は71.6%。
2017年12月にVRヘッドセットが発売された「Google VR サービス」を使ったことがあるという方も多いのではないでしょうか。ゲームや映像業界に留まらず、商品・サービスの販促コンテンツなどにもVRの技術を用いたものが増えています。
VRコンテンツの開発環境として高いシェアを占めているのが、「Unity」というゲームエンジンです。
最大の魅力は、マルチプラットフォームであること。iOSとAndroidに加えて、Nintendo Switch、Xbox、プレイステーション4などのゲーム専用機でコンテンツを動かすことができ、PCでもWebGLを使えば再生が可能となります。
ゲームクリエイターのみならず、Flashなどを使ってコンテンツを制作していたWeb系のクリエイターやエンジニアもUnityにシフトし始めており、「Unityエンジニア募集」と明確に指定された求人情報も増えてきています。
当初はエンターテインメント系のコンテンツ開発が大半を占めていたVRですが、今後有望なのは“現場作業”があるビジネス領域です。例えば、遠隔地から現場の状況を把握し、指示を出したり、必要なサポートを行ったりするためのシステム。
病院における手術や治療、建設現場、工場のライン、電車やバス、パイロットのトレーニングプログラムなど、ミス・トラブルによる損害が大きい業界や、OJTを必要とする仕事でニーズが高まるといわれています。
AR/VR対応のヘッドセットの世界出荷台数は、2018年は1,000万台以下でしたが、2022年には6,500万台を超えるといわれており、個人向け・企業向けを問わずさまざまなコンテンツが新たに開発されるものと思われます。
ゲーム業界やインターネットサービス企業だけでなく、視覚的な効果が高いサービスやサポートを提供する企業のシステム部門には、VRの知識・スキルを持つエンジニアが必須となる時代が来るかもしれません。
これからエンジニアをめざす人は、Unityによるコンテンツ構築のスぺシャリストという選択肢を検討してみるのもいいのではないでしょうか。