SEが転職市場で武器になるスキルとは?「AR/VRシステムエンジニア」
「システムエンジニアとして自らの価値を高めていくために、どんなスキルを身に付ければいいのか?」…先々のキャリアについて考えるSEのみなさんに紹介したいのが、ここ数年で脚光を浴び始めている「AR/VRシステムエンジニア」です。
VR(バーチャルリアリティ=仮想現実)というと、ゲームや映画などを想像する方が多いでしょう。エンターテインメント系では、既にさまざまなVRコンテンツがリリースされています。
さらにAR(オーグメンテッド・リアリティ=拡張現実)によって、実際の風景や物の映像にバーチャルの情報を加えることができるようになり、これらの技術を活用したコンテンツが爆発的に広がるといわれているのです。
ARコンテンツとして有名なのは「ポケモンGO」ですが、観光地や地方自治体などでは、キャラクターに名所やホテルを案内させるようなコンテンツ展開のニーズが高まりそうです。
不動産サービスでは物件の内覧をARコンテンツでできるようになり、インテリアや家電のショップでも、自分の部屋に家具や冷蔵庫を設置した映像を確認しながら検討するのが当たり前になりそうです。
建設業界や工場でも、安全性の担保や生産性の向上、熟練技術の継承などを目的としたAR活用コンテンツの開発が進んでいます。作業手順や技術のポイントを、実際の映像とバーチャル映像を組み合わせて解説したり、アプリを使って生産ラインの安全性を確認したりするものです。
広告業界でも、AR/VRを使った動画やゲーム形式のコンテンツでキャンペーンを展開したりする動きが増える見通し。フィットネスクラブやゴルフスクールでも、実際に走るコースやゴルフ場の映像で臨場感を味わいながら、トレーニングしたりフォームをチェックしたりすることができるようになります。
IT専門調査会社の「IDC Japan」によると、AR/VRの市場規模は、2022年まで年間平均71.6%という高い成長率で拡大し続け、2018年の270億ドル(約3兆500億円)から、2022年には2087億ドル(約23兆4000億円)に膨らむとのこと。
現在は技術者が不足しており、業務システムの開発に携わった経験があるシステムエンジニアなら、AR/VRは未経験でも可というチャレンジ求人が目立っています。
「新しいサービスを立ち上げたい」「今までにないコンテンツを世に出したい」という志向がある方は、AR/VRをメインで受託している企業や、自社サービス・コンテンツ開発を推進している企業をめざしてみてはいかがでしょうか。
AR/VR関連のエンジニア求人は、今後急速に増えていく見通しです。