最近よく聞く「フィジタル」って結局ナニ!?③で、何ができるの?
「フィジタル」ってナニ?を追求するシリーズの第3弾は、さまざまな企業が実施しているフィジタルマーケティングの事例をいくつか、紹介します。
自動車業界ではトヨタ、日産、BMW、アウディなどが「VR試乗」を実施しており、内装の質感から車内操作、自然の中を走行、自宅の車庫に停めた画像を確認などのシーンを体感することができます。
家具メーカーのコンテンツでは、自宅の部屋の画像に気になる家具を配置するシミュレーションができるようになっています。「今のリビングに合うか心配」「圧迫感が気になる」などの懸念を払拭させることで、見込み顧客の購買を促進するのが目的です。
おもしろいのは「Pinterest」のARカメラです。家具やファッション、雑貨などの画像を撮影すると、関連のおすすめアイテムを表示してくれるので、色違いやもっと安い商品に出会えたりします。
「Pinterestレンズ」の機能を使うとアイデア検索ができ、食材を撮影するとレシピが出てきたり、靴やカバンの画像から類似商品やコーディネートの情報を得たりすることができます。
ユーザーが投稿した画像を500億点以上ストックしているSNSならではの機能は、これからのモノ選びを変えるかもしれません。
パンが焼き上がるとTwitterで告知してくれるオーブン、かけてあるジャケットのFacebookにおける「いいね!」の数が表示されるハンガー、押すとSNSに画像を投稿できるマグネットなどは、「メディアやSNS連動のIoT」です。
Twitter利用者が多い日本では、SNSの評価をリアルの場でチェックできるアイテムは、さらに広がっていくのではないでしょうか。
リアルな環境をデジタル上で再現したり、リアルのアイテムにデジタル上で展開されている情報を表示するなど、さまざまなアプローチが行われているフィジタルマーケティングの世界。
IoTに精通したシステムエンジニアとデジタルマーケティングのスペシャリストのコラボレーションによって、今後も新しいモノやコンテンツが続々と登場するのではないでしょうか。
「買い物をする際は、デジタル上で使ってみてからショップに出かける」
「撮影した画像で関連商品を検索してからどれを買うかを検討する」
「店舗でSNSの評判をチェックしてからレジに持っていく」
…数年後には、ショッピングをする際の行動が劇的に変わっているかもしれません。フィジタル、恐るべし。
Webマーケティングの担当者やエンジニアが押さえておかなくてはいけないアプローチの手法は、既にインターネットの世界に留まらなくなってきているようです。