「ソルクシーズSEが注目する”働き方”キーワード」②ABW
働き方改革が叫ばれている昨今、ワークスタイルに関するさまざまな考え方や仕組みが話題になっています。
ABWという言葉をご存じでしょうか。「Activity Based Working(アクティビティ・ベースト・ワーキング)の略で、一般的には「場所を選ばない働き方」と解釈されているようですが、調べてみると奥深い概念なのです。
発祥は、1990年。オランダのコンサルティング企業「Veldhoen + Company」が提唱したスタイルで、彼らの定義によると「企業のビジネス戦略や信念に適応する働き方の改善策」となります。
ABWにおいて考慮されるのは、「物理的な環境=場所やモノ」「ITなどのテクノロジー」「働く人々の行動」です。
あくまでも、目的は最大限の成果を出すこと。電話でやりとりする際は話しやすい空間が必要で、集中して働きたいときは静かなスペースが効果的だったりします。クリエイティブなミーティングをしたければ、リラックスできるソファーがあったほうがいいかもしれません。
業務の性質や条件によって、働く環境を変えるとすれば、ネットワークインフラとコミュニケーションしやすいITツールや情報共有システムは必須となるでしょう。
ABWを導入する際に重要なのは、会社のカルチャーの共有・共感、上司と部下の信頼関係、成果を可視化して評価する仕組みです。
「課長に見えるように仕事しないと評価されない」「ひとりひとりが業務を抱え込み、何がどこまで進んでいるのかわかりづらい」といった組織は、ABWのもたらす効果を最大限に発揮できなくなってしまいます。
会社がめざす姿を個々のメンバーが理解し、ワークライフバランスや多様性を尊重しながら、最も生産性が高まる働き方と環境を構築し、改善し続けること。
オフィスでのみデスクを自由に選ぶ「フリーアドレス」や、単純に時間と場所を自由にする「テレワーク・リモートワーク」、独立した事業者が共働スペースやネットワークを提供する「コワーキング」などの“手法を取り入れる”だけでは十分ではないことをご理解いただけたでしょうか。。
2月からフリーアドレスを採用したソルクシーズのオフィスにも、ABW的な考え方が活かされています。集中して作業を進めたい人たち向けのワークスペースには、落ち着いたトーンの什器を配し、ルーティンでデータを扱うチームのために、アーム式のモニターを取り付けました。
オフィスをリニューアルしてそれで終わり、ではなく、新しい環境でうまくいっているところ・いかないところを検証し、改善をしていく予定です。
令和になって、ニッポンの会社と働き方は、どのように変容していくのでしょうか。働き方は変わっても、「お客様の夢を実現するソリューション・カンパニーを目指す」というソルクシーズの方針は変わりません。