ITと令和と消費税…忙しかったエンジニアたち
オリンピックのサマータイム導入が決まると、間違いなくデスマーチ…仕事柄、戦々恐々としていたシステムエンジニアの方、オリンピック対応がなかったとしても2019年は大変な1年ですね。
2020年1月のWindows7サポート終了を控え、対応を先延ばししていた企業が一気にアップグレード。新元号への対応は既に始まっており、直前の混乱を怖れた企業が使用する年データの西暦への乗り換えを図ったりしていました。
「平成以降に作られたシステムは、改元対応バッチリだからそんなに大変なことにはならない」などという声もありましたが、マイクロソフトが新元号対応のアップデートで「Excel 2010」強制終了というエラーを発生させ、大企業のシステム担当者が「ウチはどうなる!?」と青ざめるということもありました。
実際には、改元対応自体に工数はかからなかったものの、影響範囲の調査やテストに膨大な時間がかかったという企業が多かったようです。
平成31年に入ってからそれなりに大きい改修があったシステムや、追加修正の繰り返しでつぎはぎのようになっていたものは、その分調査工数が跳ね上がります。「当初の仕様書が使えない」…と嘆いたシステムエンジニアや、10連休丸つぶれとなったエンジニアも続出。
過去に経験があるからといって、未来がうまくいくとは限らないのが恋愛とビジネスとシステムです。
そんなこんなで令和となり、次のビッグイベントは消費税です。こちらも3%、5%、8%と刻んでいただいたおかげで、ベーシックな改修方法は心得ているというエンジニアが多いわけですが、やっかいなのは「軽減税率」。会計ソフトECカート、POSシステムに携わる方々は、相当疲弊したのではないでしょうか。
とりわけ大変なのは飲食業界やコンビニ、スーパーで、同じ商品でもテイクアウトとイートインで税率が変わるとなれば、正しくレシートに記載しないとトラブルの種になります。
「イートインスペースをやめてもらったほうが…」とつぶやくシステムエンジニアもいたのではないかと思われますが、それはさておき。レシートに限らず、キャッシュドロアやバーコードリーダー、カードやQRコードの決済端末など、何がどこまで対応可能で足りないものをどうするか、考えなければならない企業の本部も大変だったでしょう。
何事もシンプルが吉。複雑になるとトラブルが増えるのが、恋愛とビジネスとシステムです。
というわけで、2019年はシステムエンジニアの当たり年(?)となったわけですが、どうせやるなら誰かが喜ぶシステムやプログラムを作りたいものですね。
ITと令和と消費税…今も忙しいエンジニアの皆さんに、エールを送らせていただきたいと思います。夢中でデバッグしているうちに、いつの間にか除夜の鐘も聞こえてくることでしょう。がんばりましょう。