5Gでさらに増殖!「スマート〇〇選手権2020」【スマートインフラ編】
スマートフォンやスマートスピーカー、スマートウォッチは、今や当たり前。靴、テレビ、クルマなど、IoTやAIの技術を駆使した「スマート○○」が続々と登場し、進化し続けています。
「スマート〇〇選手権2020」の第1回では、近年話題になっているさまざまな家電・アイテムを紹介しました。今回取り上げるのは、家や工場、ひいては街全体がスマート(=高性能)化するというスケールの大きな取り組みです。
「超高速化」「超多数同時接続」「超低遅延」…2020年には日本でも5Gが導入され、今まで以上にIoTデバイスが相互連携した暮らしが体験できるといわれています。
例えば、「スマートホーム」。自宅にある家電や照明、玄関のカギ、風呂やトイレの指示盤などがすべてつながり、「スマホに“20分で帰る”と告げれば、部屋のライトや空調、風呂を沸かすスイッチが一斉に作動するというわけです。
「スマートスピーカーにオーダーして目覚ましをセットすると照明が消え、モーニングコールとともに照明が灯る」「GPSを活用して、外出と同時にエアコンが止まり、窓のカギが閉まる」「会社にいながら、子どもの帰宅時間やペットの居場所がわかる」などといった安全・快適な生活が実現。
スマートフォンでアプリを操作したり、アレクサやGoogleに話しかけたりするだけで、家にあるすべての機器を操作できる時代が到来します。
5Gの浸透によって、大きく変わるといわれているのがオフィスや工場と、街のインフラです。現在、通信や精密機器などの業界のリーダー企業が、「スマートファクトリー」「スマートシティ」に関する多様な実証実験を行っています。
「スマートファクトリー」では、製造ラインの各工程の連動性が高まり、リアルタイムで機械の稼働状況や生産性をチェックできるようになります。
不良品発生防止や機器のトラブルシューティングが最少人員の遠隔操作・管理でできるようになれば、「24時間止まらない工場」が実現するかもしれません。工場の生産性向上やトラブル予防を支える仕組みは、オフィス管理や農業の改善にも活用できる可能性があります。
「スマートシティ」が進化させるのは、「エネルギー資源の効率向上」「自動運転車を軸とした交通の最適化」「遠隔医療・見守りによるヘルスケアのクオリティUP」など。
2016年にイノベーション地区に指定されたラスベガスの郊外には、5Gネットワークと大量のセンサーが導入され、交通のスムーズ化、犯罪防止、CO2削減、医療の高度化を推進しようとしています。
コロナウイルス対策として、外出の自粛やテレワーク奨励など、さまざまな打ち手が講じられている今だからこそ思います。スマートファクトリーやスマートシティの実現は、感染防止や治療のスピードUP、経済の活性化に大きく貢献するのではないか、と。
厳しい状況が続きますが、明るい未来があると信じて、手洗いやSocial distancing(人との距離を保つこと)を励行しましょう。