ダイエット?デトックス?それだけじゃない『ファスティング(断食)』の効果(後編)
わが身を実験台にする「編集長れいのなんでもチャレンジシリーズ」の第1回は【ファスティング】。
前編では、「ファスティングって何?」という説明から「ファスティングで脂肪が燃える仕組み」、実際に体験して感じた「効果」「取り組む前に知っておきたいこと」を紹介しました。
後編では、日記形式でリアルな取り組みの様子をレポートします。準備期間2日、完全絶食期間5日、回復期間3日の全10日コースにチャレンジしました。
準備期間
●ファスティング1日目(準備1日目)
ファスティング・チャレンジ、始まり。気温低め。今日と明日は前準備なので、固形物は食べられるけど、消化に時間がかる肉や魚、揚げ物、砂糖などを使ったお菓子は食べられない。コーヒーなどのし好品もNG。
ヨーグルトはよい、と言われたので、いつも朝に食べているフルーツとアサイーパウダー入りヨーグルトを食べる(パウダーに添加物が入っていそうなのでホントはダメだったかも)。
午後から頭痛が始まり、翌朝まで続く。おなかが少し張る感じでガスが出る。腸内環境の改善中?
●ファスティング2日目(準備2日目)
昨日午後から始まった頭痛がずっと治らなくて病人状態になる。トレーナーさんにきいたところ、今日までは薬飲んでもいいです、ということなので頭痛薬を飲む。
「ファスティングは1日目がツライ」というのは、絶食1日目かと思ってたけど、、、と調べてみると、食事の内容をグッと変える準備1日目で具合が悪くなるヒトもいるらしい。普段不摂生なヒトほどツライ、というので日頃の食生活および生活習慣を省みる。
絶食し始めるとかえって快適、とみなさん言うけど、ほんとかなー。普通に仕事にも行くので、お腹グゥグゥ言うのが心配。体がだるく火照った感じ(でも、測ると平熱 36.5)。
完全絶食期間
●ファスティング3日目(完全絶食1日目)
寝起き軽い頭痛。塩をなめて一度収まるも、出勤したら頭痛が再発する。軽い吐き気も起こり、かなりつらくなる。
「頭痛がつらければ塩をなめて、水をたくさん飲んでくださいね」というトレーナーさんの指導を信じ、水をかぶかぶ飲んで治ることを祈る。
絶食中に水と共にとるミネラル塩。おいしい
舌にちょっと違和感。
午後に参加したセミナーで出たお菓子をうっかりひとくち食べてしまう。無意識に食べ物を口にする習慣ってコワい。
肩・首がコって体がほてったかんじ。夜8時半過ぎころ痛みがスッと抜けた気がする。
●ファスティング4日目(完全絶食2日目)
未明に頭痛で目が覚めたが、塩と水を飲んで寝る。朝には頭痛が収まり、日中は快調。1日会社で仕事。下痢はなし。なぜか腰痛。
このまま、順調にサーチュイン遺伝子(長寿遺伝子)のスイッチが入れば、細胞の若返りが始まり、脂肪がドンドン燃える?!
●ファスティング5日目(完全絶食3日目)
午後になるとさすがに「お腹すいたなー」とちょいちょい思う。おそれていた「おなかがグゥグゥ鳴る」という現象は起こらず。
食べないことに慣れてきて「食べたい」と思わないよ、という体験者もいたが、やっぱり私は食いしん坊なのだろうか。これだけは食べてもよいです、と言われた梅干し(食べかけ写真ですみません)をおやつ代わりに食べて気を紛らわす。
でも私はチャレンジが終われば好きなものが食べられる。世界にはずーっとお腹を減らし続けている子供もいる。「好きな時に好きなものが食べられるって本当に幸せなことだ」と心から思う。
飢餓感を知ることが、ファスティング・チャレンジの目的のひとつ。
●ファスティング6日目(完全絶食4日目)
もう「何も食べない」生活にも慣れて、朝から気持ちも穏やか。
さすがに何の栄養もとらないと弱ってしまうので、ファスティング中は朝・昼・晩となんか体に良さそうなモノが凝縮された「酵素」を飲む。
コレを水で割って飲んでました
オリゴ糖などの体に良さそうな糖類とか果物のエキスも入っていて、ほんのり甘みもあるので、空腹時の癒しにも。
ファスティングの効果はそろそろ出始め、体脂肪率とか内臓脂肪の数値が下がる。ウエストは1センチしか減ってないけど、へそ周り(メタボ検査で測るとこ)は3センチぐらい減っていた。ヨシヨシ。
●ファスティング7日目(完全絶食5日目)
父の誕生祝いのために実家帰省。ケーキを目の前にしてまさかの「何も食べられません」という娘を平然と受け入れる家族の懐の深さに感謝。
相変わらずお腹が減った感じがちょいちょいするが、だるいとか頭痛・肩こりとか、耳鳴りとか通常時にありがちな不調はなくて、体が軽い感じ。空腹さえ我慢できれば、食べない方が体は健康に保てるのではないか、とすら思う。
口角炎のようになり口のはじが切れてくる。酵素ジュースでミネラルは足りているが、ビタミン不足になったのではないか、と予想。
夜ベッドに入ってから、「お腹すいたなー」とちょっと悲しい気持ちになる。でも「明日は何か食べられる!」と自分を励ます。
回復期間
●ファスティング8日目(昼まで完全絶食・夜から回復食)
できれば絶食期間を長めにするとよいですよ、とトレーナーさんに言われ、昼まで絶食。夕食からは回復食。細かく切って煮た大根と、薄く切ったリンゴとキュウリ。
大根の煮汁に梅干しをくずし入れたものをカブカブ飲みながら1時間ぐらいかけてこれらを食す。すると、腸の大掃除になるんだとか。ファスティングの目的のひとつ、整腸の仕上げ!
梅湯はどんぶり4杯も飲まなくちゃいけなくて、ちょっとしたゴーモン。ファスティングは導入と離脱が苦しいと知る。
ファスティングを紹介してくれた経験者は「久しぶりに食べるから、これだけでも涙が出るほど美味しくて、、、」と言っていたが、私はそんなことはない(笑)。「美味しくない。早く美味しいスイーツとか食べたい」と思いながら食べていた。
●ファスティング9日目(回復食2日目)
酵素が余ったので、朝は酵素ジュース。昼から回復食(サツマイモ、かぼちゃ、キャベツ、えのきを入れたおかゆ・発芽玄米入りに梅干しを入れて)りんごも食べる。
ヨーグルトが食べたいし、カフェラテも飲みたいが動物性のもの・カフェインはあと2日ぐらいNG。甘い物が食べたくなり、金平糖を食べる。がっつりスイーツはまだがまん。
●ファスティング10日目(回復食3日目)
チャレンジ最終日。今日も回復食。
野菜いろいろ、おいも、ワカメ、きのこなど入れたおかゆ。
「ダイエット」「デトックス」以外のファスティングの効果
無事やり切った10日のファスティング・チャレンジ。
もっと続けたいか?と聞かれると答えはNo!
絶食5日目ぐらいから、お腹すいたなぁ(食べたい)、と思うことがたびたびあったので、1クールの絶食日数を増やすのは厳しいと思った。
でも効果が認められたので、定期的(1,2年に1回)ぐらいチャレンジしてもよいかなぁ。次にやるときは、導入のつらさを緩和するために、取組み前の準備(甘い物やカフェインを控える)をちゃんとやってからにしたいと思う。
今回のチャレンジの最大の効果は、「食べられることへの感謝」「食べ物に関する意識」が高まったこと。チャレンジ後にも添加物に気をつけるようになりました。
ファスティング5日目ぐらいから感じた「(なんの不調もない)スッキリ感」、回復期の最初に実施した「腸のお掃除」で腸内環境が整ったことが実感できました。
そしてなにより、やりきった「自分に自信が持てた」こと。
時々「食べない生活」をしてみるのもよいですよ。