銀のアンカー⑤
企業研究やSPIテスト対策やES(エントリーシート)の準備など、やることがたくさんあって大変なイマドキの就職活動。
「就活に役立つ本を読んだほうがいいかなぁ、と思うけど、選んでるヒマないよー!」というあなたの代わりに、編集長:れいが読んでみました。
本の中の「“気になった言葉”」「就活テクニック」「それらを企業側から見た感想」などを紹介します。それを読んでピピッと来るところがあったら、ぜひ紹介した本を読んでみてくださいね。
『銀のアンカー』⑤
三田紀房さん・関達也さん共著の“内定請負”マンガです。登場人物の説明、第4巻までの紹介は『就活応援的読書』特集ページをご覧ください。
漫画「銀のアンカー」より
※相関図イラストは菜緒さん編集部で作成しています
●「人生は一社目ですべてが決まる」
4巻で千夏、田中くん、松本くんたちを相手に始めた就活アドバイスの場:”白川塾”を開設した白川は、事務所を開いてさらに多くの学生たちにアドバイスするようになります。
※登場人物イラストは菜緒さん編集部で作成しています
転職サポートアドバイザー:海老沢も招いての特別セミナーで学生にぶつけられたのが「人生は一社目ですべてが決まる」という言葉。
海老沢の説明によると「転職採用は経験重視。ビジネスでの経験というのは、人脈の占めるところが大きく、知名度・人脈の豊富さで大企業出身者有利。結果として中小企業から大企業への転職はありえない」ということなのですが……。
海老沢の言葉を受けた白川も「新卒は“経験”でなく“可能性”重視。だからハンデのない新卒採用で大企業を狙え!」というのですが、なんかモヤっとしちゃいますよね。実際、田中くんはこの言葉に反発を感じてしまいます。
(転職経験のある)Boss※ どうですか?
⇒ 「ひとつの会社に一生勤められれば、ある意味幸せなんじゃないかな。でも考え方は人それぞれ。」
※Bossとは編集長:れいの上司。会社員生活35年。
●「仕事というものはネバーギブアップ!そしてチャレンジ!」。
その後、アドバイス対象をさらに広げた白川は、地方私立大学の就職担当部門の女性に依頼され、その大学に出向きます。
学生たちを自分の別荘用に購入した1万坪(!)の土地に連れ出し「ここに家を建てなさい」と持ちかけます。始めはしり込みする学生たちですが、白川に「やっぱり君たちは頑張れないんだね」と言われて発奮し、力を合わせてテント状の原始的な住居を建てます。
盛り上がる彼らに白川はまたしても、ためらわずガンガン行動する大切さを伝えるのです。就活も「落ちることを恐れず、ガンガン受けてガンガン落ちろ。就活は慣れ。10社落ちた後からが本番。」というようなユニークな作戦を伝授します。
仕事にはチャレンジ精神が重要、行動の前にためらうクセをつけると社会人になってから苦労します。「就活はこのクセを直す絶好の機会」と白川はいいます。
さきほど出た「大企業を狙え」というのも、実はチャレンジの一環でした。大企業だから受かるはずない、とハナから諦めてはダメ。大企業への就職活動はチャレンジのよい訓練になる、ということだったのです。
でも就活でチャレンジ、ってなかなか勇気いりそうですよね。
Bossどうですか?
⇒ 「場数をこなすのは大事。やっているうちに相手(採用担当者)の様子も見えてくる。“チャレンジ慣れ”するのはいいね。」
5巻の後半には、最近の面接で流行って(?)いるグループワークの攻略法も載っています。ぜひマンガで確認してみてください。
5巻の紹介はここまで。次回は6巻の“気になった言葉”を紹介します。