ビルと一体化、虎ノ門のお宮さん
虎ノ門の一角に鎮座するお宮さん。
都心ならでは、というべきか、境内にオフィスビルがそびえたっている。
今回のよりみちスポットは”オフィスビルと一体化したお宮さん”。
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銀座線・虎ノ門駅から虎の門病院やホテルオークラへ向かう途中、駅から1~2分のところにある「虎ノ門金刀比羅宮(ことひらぐう)」 (港区虎ノ門一丁目2番7号、TEL:03-3501-9355)。
境内の面積は約3305.78平方メートル。
『こんぴらさん』といえば、香川県仲多度郡琴平町にある総本宮・金刀比羅宮(金刀比羅大権現)が大変有名。
虎ノ門の金刀比羅宮は、1660年に讃岐丸亀城主・京極高知(きょうごくたかかず)が、藩邸のあった芝・三田に、金刀比羅宮(総本宮)の御分霊を勧請※したのが始まりだ。
※勧請(かんじょう):神仏の分身・分霊を他の地に移してまつること。
その後1679年、高知の息子・高豊(たかとよ)のとき、藩邸の移転に合わせて現在の虎ノ門に遷座した。
文化年間(1804~1818年)の『こんぴら人気』に際して、讃岐まで出かけられない市民のため、毎月10日に藩邸を一般開放して参詣を許可。大変にぎわったという。
<現在は、周囲がビルまたビル…。>
境内(敷地内)には、その名も「虎ノ門琴平タワー」が建っている。
琴平タワーの竣工は2004年11月。地上26階、地下3階の複合オフィスビルだ。
神社の施設の一つである「社務所」は、このビルの1階に入居(?)している。
<社殿の左が琴平タワー。赤く囲った部分が「社務所」。>
虎ノ門金刀比羅宮の社殿には「大物主神(おおものぬしのかみ)」と「崇徳天皇」がお祀りされており、
○海上守護
○大漁満足
○五穀豊穣
○殖産興業
○招福除災
などにご神徳があるそうだ。
<ご神紋の丸金。香川の総本宮とは「金」の字が異なる。>