教育におけるICTの重要性
ひょんなことから、
公開オンライン講座サイト「gacco」を使って講義を受けた、
ひよっこ編集部員の巧クンです。
前回までは私の受講体験記を紹介しました。
今回は、教育を取り巻く現状について書いていきたいと思います。
■ITとICT
「IT(Information Technology:情報技術)」という言葉は、
いまや一般的に使われるようになっていますが、
最近の教育現場に関しては
「ICT(Information and Communication Technology:情報コミュニケーション技術)」
という用語の方を使うことが多いようです。
ICTは特に「コミュニケーション」の部分を強調した言葉になっています。
なぜ、単に「IT」ではなく、わざわざ「ICT」なのでしょうか?
■求められる「21世紀型スキル」
「21世紀型スキル」という言葉は、
世界の教育関係者らが立ち上げた国際団体「ATC21s」
(The Assessment and Teaching of 21st-Century Skills)が提唱する概念です。
「後から必要に応じて活用できる知識」の獲得を目指し、
いろいろなことを必要になったときに学び直す/生涯学び続けることができる力※
を持つことを意味します。
※批判的思考力、問題解決能力、コミュニケーション能力、コラボレーション(チームワーク)能力、情報リテラシー、自立的に学習する力など
世界各国で、この「21世紀型スキル」を育む取り組みを始めています。
■コミュニケーション能力を重視
「IT」ではなく、「ICT」が教育現場でよく使われるようになった背景には、
この「21世紀型スキル」に含まれるコミュニケーション能力を
IT(情報技術)分野で発揮する、という意味合いが含まれているのかもしれません。
「21世紀型スキル」を身に付けるためには、
従来型の詰め込み型指導(教員→児童生徒という一方通行な教育)
では立ち行かなくなります。
生徒が自ら考え、
一人でまたはグループで解決方法を探り、
自分の意見を発表し、
他人の意見を聞いて理解し、
他人の意見と自分の考えとの相違点を明確にする など、
教える側ではなく学習する側の活動へのシフト
が必須となってきます。
その手助けをするツールとして「ICT」が重要視されているのです。
これらを踏まえ、
次回は、「学校教育現場におけるICT」と題して、
主に小中学校におけるICT導入の取り組みをご紹介したいと考えています。
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参考サイト(2014年4月下旬閲覧)
kotobank“21世紀型スキル”へのリンク:
http://kotobank.jp/word/21世紀型スキル
株式会社ディスコのキャリアリサーチレポートへのリンク:
http://www.disc.co.jp/uploads/2012/03/2012.1.10miyakeshi_jinzai.pdf
文部科学省ホームページへのリンク
【出典:「学校のICT化のサポート体制の在り方に関する検討会」(文部科学省)】:
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/20/07/08072301/001/001.htm#top
大学発教育支援コンソーシアム「埼玉県『21世紀型スキル育成研修会』」へのリンク:
http://coref.u-tokyo.ac.jp/archives/11788