5月のおすすめ 芍薬
Rose of May「芍薬(しゃくやく)」は初夏を彩ってくれる花として親しまれています。その美しい花をバラに例えることがあり、フランスでは「聖母のバラ」、スペインやイタリアでは「山のバラ」と呼ばれているそうです。
硬くて小さなつぼみがフワ~っと開くと、つややかで繊細な花びらが幾重にも重なっているあでやかさ。オリエンタルな雰囲気も漂いますよね。
名前の由来には諸説ありますが、しとやかで美しい、という意味の「綽約(しゃくやく)」からきている説は、その一つです。
ほんのりサーモンピンクの可愛らしさ
花言葉は「はにかみ」。はにかみやさんの妖精が芍薬に隠れたところ、花も一緒に赤らんだというイギリスのかわいらしい民話から。英語では「ピオニー」と呼ばれていて、はにかむ仕草を表す「blush like a peony=芍薬のように顔を赤らめる」という言葉もあるそうです。
日本においても、「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」なんて言葉を聞いたことがありませんか?美人さんの立ち居振舞いを花に見立てた、江戸時代にできた言葉です。
スラリと伸びて咲いている様子が、立っている美しい女性の姿のような芍薬。枝分かれして横向きに咲いている様子が、座っている美しい女性のような牡丹。風に揺れる様子が、歩いている美しい女性のような百合。そんな風情になぞらえています。
夏のおすすめグリーンの「利休草」と一緒に
ちょうどこの5月が旬で出回り時期は短いです。良い花が咲いてくれるように、株の育成だけでも3~5年を費やすそうです。つぼみはどのくらいの硬さの状態で出荷すればちゃんと咲いて楽しめるのか、長持ちできるのかなど、日々研究が重ねられています。
美は一日にして成らず… 美の裏に苦労あり… 華やかさとはじらい…
こんな芍薬のような女性になれたらいいですね~。
初夏を感じてみてください♪
★原産…アジア、中国北東部 など。
★花言葉…はにかみ、はじらい、優しさ、つつましやか。
★日持ち…満開になってから5日前後。
★飾るンポイント…硬いつぼみは優しくもみほぐしてみてください。蜜がついていたら水でふき取ると開きやすくなります。お水は深めに。葉が多い場合は間引くと水揚げが良いです。暑くなると水が濁りやすくなります。水はなるべく清潔に保ってあげてください。