オンナの美と健康指南 KOKOさん(前編)
今回は【女性の健康と美】をテーマに、ウイメンズクリニック南青山勤務、「ナリジナル」代表のKOKOさんにお話をお聞きしました。
KOKOさんは、1000件以上の相談に応じ、治療やケアのお手伝いをされてきたカウンセラー・アドバイザー。その経験を活かし「女性の“なりたい自分”を応援したい」という思いから、院内外での活動をされています。
●からだの[コゲ][サビ]チェックシート●(クリックで拡大) ※コゲとサビについては記事参照。イベント情報あり。
-そもそも女性の「健康」とは??
“女性の健康”について考える時、体・心・生きている環境、全部ひっくるめた「その人」を見る必要があると思います。
今の女性は選択肢が多い環境で生きています。昔のように、ライフステージに一定の型がありません。勉強・キャリア・結婚をするか・子供を持つか等、選択肢の数だけ悩みも生じます。ライフプランの多様化は、病気や出産など体に関する悩みも多く伴います。
その人の生きてきた環境やいま身をおく状況に基づいた考え方に、体も左右されていく。だから、女性の健康の悩みに対してカラダだけ見ていたのでは、ケアも治療もできないな、と思います。
―クリニックではどういうことを大事にされていますか?
体も大事だけれど、それに影響を与えている心も大事だと考えて、その方をトータルで診ます。「呼吸器科」「心療内科」と区分せず、全ての悩み相談にのる「女性診療科」といった形の運営方針です。
このクリニックで1000件以上のカウンセリングを行ってきて気づいたのは、やはり女性の心の悩みや葛藤が、体へも悪影響を及ぼすということです。「心と体は繋がっている」と言いますが、科学的にも証明されています。
―カウンセリングを通して感じることは?
「みなさん、自分の体に意識を持たなすぎ!」(笑)
病院に来て、何が辛いのか言えない方がすごく多いです。何かあるからご自身で来ているはずなのに、何を求めているか言えない。生理のことをお聞きしても「え?」って。生理周期さえ数えていないんです。
「体に良い情報」は雑誌などからたくさん得ているわりに、今の本当の自分の状態を見ていないので、それでいいんですか?と不思議に思います。とはいえ私も若いときはそうでした。無頓着でしたね。
アメリカなどは、とくに女性は小さい時からホームドクターがついていて、生理のことや性教育的なことなども相談できる習慣があるそうです。日本はそういった習慣もないですし、痛みなどの不調が出て初めて体に意識が向くという場合が多い。
仕事をやめなければならないくらいの不調や妊娠の悩みが出てから、「若い時からケアしておけばよかった」と後悔される悲しみを多く見てきました。早くから情報収集して知識を持ち、自分がしたいこと・出来ることを考えていける女性が増えていってほしいと、カウンセリングを通して実感します。
―カウンセリングでは、主にどのようなことをなさってるんですか?
その方の「サマリー」を作ること、もうひとつは情報提供です。
私は医師ではないので、治療・診断行為は出来ませんが、医師の診察の前に私がカウンセリングをすることで、その方の病歴や状況を医師に正確に受け渡すことが出来ます。やはり、男性や“お医者さん”に対して、緊張してなかなか自分のことを話せない場合も多いですし、不調に対して、体の経歴がうまくまとめられてないことも多いのです。
そうなると治療に対しても「薬を処方してほしいですか?それともケミカルなもの以外で治療したいですか?西洋医学のみならずいろんな方法から選んでほしいですか?」という提示に「うーん」となってしまいます。ですから女性であり認定心理士である自分がお話を整理し、まとめることがスタートです。
保険診療での病院は医師が最初から診察し、治療方針を決めていく。漠然と「生理痛が辛くて・・」とおっしゃっても、限られた時間の中で診断し、治療へ進んでいく。お互いhappyなら良いですが、「他の治療をしたいなー」と思っても選択肢が得にくいです。そこに対して、「治療方針はa だけでなく他にb, c, d もあります、その中で時間・費用面などから選べますよ」といったアドバイスが出来るお時間となります。
最終ジャッジは医師がしますが、そこにいくまでの相談と情報提供、それらをまとめて「カウンセリング」と呼んでいます。
―健康と美のための「エイジングケア」で何に気をつけたらいいですか?
こんどのイベントのテーマでもあるのですが、「コゲてる場合じゃない!サビてる場合じゃない!」です。
コゲ、つまり「糖化」。そしてサビは「酸化」です。
からだの糖化も酸化も、細胞の「老化」に繋がります。老化は病気の原因のひとつ。健康にも美容にも悪いと証明されています。ご自身の数値が良くなかったら、ケア、治療する。それがエイジングケアになります。
―コゲとサビの原因は?
<コゲ>:「糖化」
現代人の糖質/炭水化物過多の生活が悪影響をおよぼします。無駄に糖質がはいった食事をとりいれるようになったのは、ヒトの歴史からするとごくごく最近です。過剰な糖質が体の中で異常反応を起こし、それが悪い老化物質として蓄積され、病気に向かう。美容面でもシミやシワの原因といわれています。
<サビ>:「酸化」
人は息をするだけでも、活性酸素によって酸化します。つまり生きているだけでサビる、それが人間の運命です。
さらに、精神的ストレスも酸化につながります。サビると細胞1個1個にある遺伝子に傷がつき、老化や病気につながります。
どちらも現代人は回避することは出来ないので、「“帳消し”するケア方法」というのが次回イベントのテーマです。
日々のストレスケアへの努力はもちろん大事ですが、忙しい現代女性にとって、毎日のケアは難しいこともありますよね。ビールだって飲みたいし、おいしいものも食べたいし(笑)。日々出来る範囲のケアをしつつも、まかなえない部分を、科学の力・メディカルサプリメントのケアで帳消しする情報などをお伝えしたいです。
「ナリジナル」主催
エイジングケアイベント 2015.8.30(以下をクリック)
中・後編につづく